170.年寄りの独り言 テレビドラマと政治
物心ついた頃から日曜の夜は必ず大河ドラマを観ていた私が、今年はあまり観ていません。知っている役者さんも減りました。
それが関係しているかはどうかはわかりませんが、今も昔も日本で最もクオリティの高いドラマである「大河ドラマ」は、今回少し重厚感に欠けるようにも思います。石坂浩二さん、高橋英樹さんが登場していた回は「これぞ大河」でした。
NHKのもう一つの看板ドラマが「朝ドラ」です。
若手の登竜門で、後にあの朝ドラに出ていた役者さんだということはよくあります。最近では、それこそ大河ドラマの主役級の方が脇を固めて、そのバランスもよいと思っていますし、ストーリーやセリフも面白い。
その朝ドラにも不満があります。
前回の「あんぱん」では、配役を紹介する時に流れる主題曲の歌詞が全く聞き取れませんでした。冒頭から「これは見るのがつらいな」という気分にさせられました。
今回の「ばけばけ」では、(ネットでも話題になっているようですが、)オープニングクレジットで文字が小さくてよく見えません。視力検査で、見えるか見えないかギリギリのところにライトがついて、「ここを見ていてください。レンズを変えます。1と2どちらがはっきり見えますか?」の文字の大きさです。
以前は背景と文字とが同色系で、識別しにくかったこともありました。
年寄りの独り言です。
時代についていけなくなった、私たちはもう制作側からみれば視聴の対象ではないのかと少し諦めの境地にもなります。
ついでに独り言を続けますと、
新しい日本の首相が、早速ASEANの会議に1日余(公式には1泊3日らしい)参加して、各国首脳と握手して言葉を交わして、「信頼関係が構築できた」と言っていました。
信頼は一朝一夕には得られないということを、私たちはよく知っています。
かねてから政治家は何か問題があると「政治の信頼を回復したい」と言っています。
もともとの信頼があってこそ、「回復」という言葉が使えるはずですが、さてさて、政治はこれまで信頼されていたことはあったでしょうか。
いずれも国民と政治家の認識に乖離がある象徴というか、軽い発言で気に入りません。
信頼と高支持率は別物ですよ。念のため。


