11.瞬時に判断、決断のために必要なこと
立場が上になれば、判断業務が増える。即断即決が求められることも多い。
多くの情報があれば、正確な判断は容易だが、情報が少ない場合でも、GOかUNGOの「決断」をしなければならないことがある。「もう少し調べてから」ではビジネスチャンスを逸したり、リスクへの対応が遅れて傷口を大きくしたりする。
このような場合、どのように判断、決断したらよいか。
自分の行動基準がはっきりしていなければならない。基準は一つでなくてもよいが、自分の基準に照らして、その判断が自分の中で納得できるのかどうかで決める。
例えば、科学として正しいか。科学者の良心に反していないか。
一般市民の自分は、この結果に基づく判断をどう思うか。
コンプライアンスに違反していないか。
研究所長の私の場合、この程度でだいたいのことは処理できた。処理できるということは、決断したことに責任が持てるということである。大切なのは、常に同じ基準で考えることであり、基準がブレてはいけない。
そのポイントは、人それぞれでかまわない。
誰も決めれない(しばしば決めたくない)ので、私に判断を委ねているのだから、単純明快に決めてあげないといけない。
決断したことは、後悔することも多い。しかし、その後悔は胸の内にしまって、部下にも上司にもそれを見せてはいけない。