163. アンパンマン
先週の朝ドラ「あんぱん」のサブタイトルは「あんぱんまん誕生」でした。「現在のアンパンマン」とはまだ少し違うようですが、本が出版された、大人たちにはあまり評判がよくないけれど、一人の女の子が食い入るようにその本を読んで笑っていた、というところまででした。
1973年がアンパンマン誕生らしいですね。私の子供たちはテレビのアニメ「それいけ!アンパンマン」を欠かさずといっていいほど観ていましたし、先日はアンパンマンの小さなぬいぐるみで遊んでいるお孫さんの動画を友人が見せてくれましたが、アンパンマンはいつの時代でも子供たちに親しまれるキャラクターのようです。
今回の朝ドラでやなせたかしさんのアンパンマンに託す思いを知りました。
それは、正義はその時代その国の為政者によって変わってしまうが、「ほんとうに正義と言えるのは、おなかをすかしている人にパンのひとつでも分けてやること。」
つまりバイキンマンにアンパンチをしている場面よりも、顔を食べさせてあげるアンパンマンの姿が「ほんとうの正義」なのですね。
あらためて、国内外で自分勝手の正義という名のもと、理不尽で悲惨なことが起きてしまっている現状に心が痛みます。
アンパンマンには「悪者」も出てきません。敵役のバイキンマンは憎めないし、本当に性格の悪いドキンちゃんも愛すべき存在です。それもいいところです。
くだんのお孫さんもアンパンマン、バイキンマン、ドキンちゃんを並べて遊んでいました。
さて、私は次のフレーズが好きです。
アンパンマンは君さ 勇気をだして
アンパンマンは君さ 力のかぎり
ほらキラめくよ
君はやさしいヒーローさ
「アンパンマンたいそう」というタイトルなのだそうで、アニメの主題歌ではないようです。そんな気もしてきましたが、それはともかく、「アンパンマンは君さ」で検索すると歌詞が読めますので、是非ご覧になってください。老若男女生きる全ての人たちへの応援歌です。「手のひらに太陽を」もやなせたかしさんの作詞ですが、いずれもやなせさんの優しい気持ちとメッセージがよく伝わってきます。