102. 心に残るスピーチ

 皆さんがまず思い浮かべる「心に残るスピーチ」「感動するスピーチ」は、きっと昨年のWBC決勝戦前に大谷翔平選手がチームに語りかけた「憧れるのをやめましょう」で始まる短いスピーチかと思います。
プロアマ問わず世界中の野球をしている人たちに最も憧れられている歴史上最高の野球選手が、その位置まで自分を高めるために常に心に抱いていた言葉なのでしょう。
一流の人、なにかを極めた方のスピーチは心に刺さり、感動を生みます。 

 

  国会中継を見ないので、ニュースの切り取りでしかその論戦の様子を知りませんが、国会議員の追悼演説には、格調が高いものが多いようです。
最近では、野田佳彦元首相がおこなった安倍晋三元首相の追悼演説が有名です。 

https://www.asahi.com/articles/ASQBT4JDLQBTUTFK00D.html
主義主張の違い、これまでの確執を越えて、その立場(首相)にいた者でしか語ることが出来ない、野田さんだからこそできた敬意に満ちた演説でした。 

 

 直近、英国のスナク前首相が国会で最後(党首として?)のスピーチをおこなわれました。
https://x.com/RishiSunak/status/1810750137150394402
これより前にスナク前首相とスターマー新首相が官邸前でそれぞれ退任と就任のスピーチをしているのも聞きました。なぜ、英国国会が解散され総選挙になり労働党が圧勝したのか、背景を詳しくは知りませんが、これらのスピーチは相手と民主主義に対する敬意を感じさせる素晴らしいものでした。 

 

 さて、米国はどうでしょう。そして日本はどうでしょう。 

 先日の東京都知事選挙は、なぜか投票率が前回を上回ったようですが、各候補の主張がほぼ聞こえず、また選挙戦は都民の政治への関心を失わせるようなものだったと思います。その前の衆議院議員補欠選挙もずいぶんと乱れていたようです。私は都民でなくてよかったとさえ感じます。 

「法の目をかいくぐる」という言葉を使いますが、選挙の事例だけでなく社会全般で、非常識な行動をとる人たちが国民生活を乱す例があとを絶ちません。私から言わせれば、それらは道徳のない人たちです。しかし新たに法律をつくると、法律は漏れがないようにするので、「普通の人」の生活が不自由や面倒なものになってしまう場合があります。 

 

道徳、社会通念は、法律で守るのではなく、人々の心と行動で守りたいものです。 

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