141.うれしいメールが届きました
先日、味の素社で私と一緒に仕事をしていた研究者からメールが着ました。本人の許可をいただいて抜粋します。
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遂に私達のグルタミン酸酸化酵素変異体を使ったパックテスト「グルタミン酸簡易測定キット」が共立理化学研究所さんから4/1に上市されました。
https://packtest.jp/products/wak_gltm
第一回分析イノベーション交流会(*1)で共立理化学研究所さんに出会ってから実に5年近くの年月がかかってしまいましたが、無事にここまで来ることができ安堵しております。
今だからこそ言えますが、宮野さんの"やり残したこと"というブログ記事(*2)を拝見して発破をかけられた気がして、24年3月のぶんせき誌編集委員会の懇親会で共立理化学研究所の○○さんにパックテスト製品化をもう一度かけあい、今に至りました。
まだまだ宮野さんが思い描かれたようなアミノ酸分析が身近な世界を創るためには道半ばですが、本当にありがとうございます。このデバイスが何かしら新しいアミノ酸分析の機会を拓いてくれれば何より嬉しいです。
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因みにブログ記事とは、「65. やり残したことーアミノ酸をもっと簡単に測れるようにしたかった」のことで、「アミノ酸を測る装置は2,000万円以上もする。アミノ酸をもっと簡単に安価で測れるようにしたかった。」という内容です。既にいくつかのアミノ酸については簡単に測定する方法が出来ていましたが、商品化には至っていませんでした。
彼らの努力、熱意、執念によって、ようやく1つのアミノ酸測定キットが誕生しました。
とてもうれしく、また感激もしました。
上市されたこのパックテストでは、アミノ酸に一つグルタミン酸だけを簡単に測定できます。例えば、食品中うま味成分であるグルタミン酸を簡単に測定できますし、だし汁やその他の食品のうま味評価が可能です。さまざまな料理におけるうま味の調整や品質チェックに役立ちます。
これが、「アミノ酸を測って、知って、生活する」社会の先駆けとなることを期待しています。
*1 分析イノベーション交流会
日本分析化学会にある交流会で、産官学での分析・分析化学のプレゼンスを拡大し、分野を越えたマッチング、セレンディピティ、俯瞰的思考、複眼的着想の場を提供することを目的としている
https://bunseki-innovation.net/