174. 四季はなくなるのか?

2025年新語・流行語大賞候補に「二季」があがっていました。昨今の気候を象徴するワードです。多くの人が春と秋が短くなっていると感じているでしょうし、データにもその傾向が表れているようです。

 

三重大大学院立花義裕教授(気象学)らは、1982~2023年で日本の「夏の期間」が約3週間長くなり、「冬の期間」はほぼ変わっておらず、春と秋が短くなり「二季化」していること、地球温暖化による海面水温の上昇が主な要因で、温暖化が続けば長い夏と冬の二季化がより進むと警鐘を鳴らしています。

 

日本の夏42年で3週間長く、春秋は短く「二季化」進む 三重大学研究(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD112D70R11C25A0000000/

 

また、気象予報士の松浦悠真氏は気温変動のデータを元に、春・夏の入りは早まり、秋の入りは顕著に遅れていて、冬の入りはほとんど変わらない、つまり春はほぼ横ばいで秋だけが短縮している、現時点では「二季化」というより「三季化:春・夏・冬」と表現するほうが実態に近いと述べています。

 

「まず“秋”が消滅する」…気象予報士がデータから読み解く日本が“二季”になる残酷な真実(現代ビジネス)
https://gendai.media/articles/-/159157?page=4

 

私は、青空が高く感じられそこにうろこ雲があらわれたり、夜になると虫の鳴き声が草むらから聞こえ始めたりすると秋の近づきを、樹木がさまざまな彩りの葉におおわれ美しい遠景を作り出す様子に秋の深まりを、そしてそれらが色褪せ落ち葉で地面がおおわれると秋の終わりを、それぞれ感じます。

その感覚でいえば、今年もまだ秋を感じることが出来たと思います。

 

ところで、味の素社さんは、「季節は四季から"五季"へ」と銘打ち、真夏のような暑さが続く9月から10月上旬を、「五番目の季節=まだなつ」と名付け、料理意欲や食欲低下とそれに伴う栄養不足などの心身の不調を改善する「まだなつレシピ」の提案プロジェクトをしていたようです。(知らなかった…)
https://www.ajinomoto.co.jp/hondashi/gokisousama/index.html

 

 

\ 最新情報をチェック /