69.いまさら聞けない「オームの法則」
オームの法則とは、「一様な導線を流れる電流の強さと導線の両端の電位差とは比例し、比例定数を電気抵抗という」で、2点間の電圧V(単位:ボルト、V)、電流I(単位:アンペア、A)抵抗R(単位:オーム、Ω)の間では、式1の関係が成り立ちます。
V = IR (1)
ゲオルク・ジーモン・オーム(Georg Simon Ohm)が1827年に発見した法則です。
同じ抵抗を直列に並べた場合と並列にした場合でそれぞれの合計の抵抗値が異なります。
直列の場合は、単純にその抵抗の合計となります。例えば、2 Ωと4 Ωを直列で接続した場合(図1)、その合計の抵抗量は6 Ωで、電圧3 Vをかけた時の電流は0.5 Aです。
抵抗を並列に並べた場合(図2)、合計の抵抗量は6 Ωにはなりません。これは2つの抵抗それぞれに同じ 電圧がかかるためです。
式1を変形すると、並列に並べた2つの抵抗R1、R2に流れる電流I1、I2が、式2、式3から導かれます。
(2)
(3)
全体に流れる電流Iは式4となります。
I = I1 + I2 (4)
式4に式2と式3を代入すると、式5となり、並列の場合の抵抗の合計値Rが式6から導かれます。
(5)
(6)
2 Ωと4 Ωの抵抗を並列に並べた場合の合計の抵抗量は以下のように0.75 Ωとなり、その時の電流は4 Aとなります。

図1 抵抗が直列にある時の電圧と電流の関係 A点の電流は0.5 Aとなる

図2 抵抗が並列にある時の電圧と電流の関係 A点の電流は4 Aとなる