105.企業内基礎研究について
前々回「研究の多様性について」をしたためているうちに、企業の基礎研究について改めて書きたくなり、その衝動が抑えられません。
不満だらけの冗長な文章にならないように、箇条書きにします。
- 企業にも基礎研究をする部門があったほうがよい
- そもそものタネ(基礎研究)がたくさんなければユニークな開発はできない
- 基礎研究を行うところでは、少なくともいくつかの研究領域があり、またそれぞれに基礎から応用までの十分な知識を有し、外部からも一目置かれる人がいることが必要
- その研究領域の基礎や根本を理解している人がいないということは、その研究領域の目利きがいないということに他ならない。他の企業やアカデミアで行われている類似の研究を正しく評価できる人がいないことになる。これでは、正しい連携の相手を選ぶことが出来ず、無駄な投資をしてしまうことにつながる。
- 開発や創意工夫の得意な人は多いが、基礎研究できる人は限られているので、向いている人を選抜する視点も大切
- 誰もやっていないことを考える人、やる人を大切に育てることがその企業の力の源泉でもある
- 基礎研究をする小さな組織を独立してつくるのは得策ではない。本当に理解ある経営陣がいれば独立組織でもよいのだが、組織の費用対効果は間違いなく悪くなる(計算できない)ので、すぐに閉鎖しようという話につながる。大きな組織の中であれば、少し変わったことをしても目立たないし、予算的にも許容できる
- 1つの研究の期間は10年単位で考え、評価する
- 大きな組織(同じ場所)のほうが、いろいろな研究者、技術者と接する機会が増え、研究の可能性が広がり、進展が早まる可能性が高い
独り言にお付き合いいただき感謝。