分析化学Tips
(38)検査で用いる統計 ⑦カットオフ値とその決め方(後編)
前回、カットオフ値は、検査の目的やその判定が与えるさまざまな効果・影響を考えて設定されると書きました。 ここでは、ROC曲線からカットオフ値を決める「理論的な方法」を二つ紹介します。 ① 左上隅からの距 […]
(37)検査で用いる統計 ⑦カットオフ値とその決め方(前編)
カットオフ値とは、病気にかかっている人とそうでない人を判定する境目の検査の値です。 前回も示しましたが、検査値と病気の有無とが図のような分布をとっている場合、どこにカットオフ値を設定するかが大切です。簡単に […]
(35)検査で用いる統計 ⑥ROC曲線とAUCの意味(前編)
検査の有効性に関する論文を読んでいると、図1のようなグラフを見ることがあるでしょう。 (下手くそな図ですみません) 図1では、左側が病気Xでない人の検査結果、右側が病気Xの人の検査結果で、縦軸が検査の値のよ […]
(34)検査で用いる統計 ⑤用語の整理
ここまでいくつもの指標が出てきましたので、整理しておきましょう。 感度=A/(A+C)=真陽性率 病気Xの人の中で、検査で陽性になった人の割合。陽性の尤度になります。 特異度=D/(B+D)=真陰性率 […]
(33) 検査で用いる統計 ④陽性尤度比を計算してみる
陽性尤度比は、病気の人が健康な人と比べてどのくらい検査結果が陽性となりやすいかを表していました。当然、感度・特異度が高いほど、陽性尤度比が高くなり、陰性尤度比は低くなります。 では、実際に計算してみましょう。 陽性尤度比 […]
(32) 検査に用いられる統計の基礎知識 ③陽性尤度比
ここまで、感度と特異度、陽性的中率を説明してきました。陽性的中率は母集団の分布によって変化することも理解していただけたかと思います。 医療統計の教科書では、次に「陽性尤度比」という用語が出てきます。 「尤度」の読み方が […]
(31) 検査で用いる統計 ②陽性的中率
検査結果が陽性のときに本当に病気であること、陰性のときは病気でないこと、それぞれをどれだけ正しく判定出来るかは重要なポイントです。この指標が的中率です。 定義は簡単で、以下のようになります。 〇 陽 […]
(30)検査で用いる統計 ① 感度と特異度
第1回は「感度」と「特異度」です。 「感度」は分析でよく用いられる言葉です。測定の対象となる物質(群)を検出する能力で、感度がいいことを検出限界、定量限界の値で表現します。 分析の世界では、「特異度」 […]
(29) 「検査で用いる統計」連載を始めるにあたって
日常的に検査キットが使われています。 インフルエンザやコロナの感染は基本的には抗原検査キットによって判定されます。血液検査や尿検査の結果から、このマーカーが陽性だとか、ある病気が疑われるから精密検査を受けなさいとか、 […]