44.担当者の意見は聞かないのに
むかしむかし
私もGMPやISO、当局のガイドラインなど、
いろいろな規制のあるアイテムに関わってきました。
日本人は、或いは私のいた会社では、性善説信奉者が多く、
「自分たちはちゃんとしてきたし、問題は起きていない。」と、
規制をかいくぐろうとする現場のベテランさんが沢山いました。
工場の上層部も、現場の意見を重視して、
新たに面倒な仕組みを作ることには及び腰でした。
当時は新しいことをよく勉強していた30代の担当者(私たち)が、
世の中の新しい仕組みを申し上げても、受けいれてもらうのが大変でした。
「よくわからん。本当にそうなのか。
最低限しなければならないことは何だ。
外部のコンサルタントか権威のある人を呼んで来い」
内部の若造の言うことは聞かないみなさんでしたが、
外部の方の意見は素直に聞くものです。
私からすると、「そこまでしなくてもよいだろう」とか、
「コンサルタントが客を逃さないために吹っ掛けている」
と思うようなことまで、お偉方はしたがっていました。
輸出するアイテムにも関わっていましたが、
英語でコンサルティングされたら、全員、平伏します。
全面降伏状態!
私たちは日本語で同じことを言っているのに。
最初から聞いておけば、高いコンサルタント費は払わなくてよかったのに。
1990年代の頃の話です。
むかしむかし、その昔です。