宮野 博
(45)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ② 血液中のアミノ酸濃度は疾病判定や健康リスク診断に有効です
血液中の遊離アミノ酸濃度の変動は、フェニルケトン尿症などの先天性代謝異常の診断指標、肝機能不全の重症度判定や治療の指標であり、栄養状態不良の患者の病態把握にも用いられます。 フィッシャー比は肝疾患の診断や予測として […]
90.化学遺産「日本に現存する最古のアミノ酸分析計」
世界には遺産とよばれる場所がたくさんあります。なかでも世界遺産は有名ですね。文化遺産と自然遺産に分かれていて、日本では、1993年に法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島、白神山地に登録されたのを皮切りに、2023年1 […]
(44)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ① ヒトの身体にはどのくらいのアミノ酸があるのか
人の身体の約20 %を占めるタンパク質は、20種類のアミノ酸で構成されています。 つまり身体の約20 %、水分を除く約半分がアミノ酸です。 人は1日に約70 gのアミノ酸を摂取します。また1日に約180 gのタンパ […]
(43)シリーズ 「血液中のアミノ酸測定の標準化」の開始にあたって
血液中のアミノ酸濃度は、臨床検査では「アミノ酸分画」といわれます。 先天的アミノ酸代謝異常症の診断、肝機能不全の重症度判定や治療の指標、栄養状態不良の患者の病態把握などに有効で、これらには健康保険が適用されています。 […]
(42)続・検査で用いる統計 ③なぜオッズを使うのか(その2)
なぜオッズという概念が重要か? そのもう一つの理由は、母集団の大きさでリスク比は変化してしまうが、オッズ比は変化しないからです。 リスクとリスク比の説明で下の表を出しました。 少し極端な例で恐縮ですが、がんの患者 […]
(41)続・検査で用いる統計 ③なぜオッズを使うのか(その1)
オッズ比もリスク比も、医学や薬学で二つの変数間のリスクを比較するときに使われる指標です。 オッズがなぜ重要なのか、私が理解している2つのことを説明しておきます。 〇 オッズは「ロジスティック回帰分析」の変数である。 〇 […]
88.サプリメント:製造者が守ること、消費者が考えるべきこと
連日、紅麹での健康被害の報道がされています。 本日は4月5日で、本コラムの掲載が4月8日ですので、この期間に新たな進展があるかもしれませんが、小林製薬の紅麹サプリを服用したことが原因で、腎機能などの異常が発生したことは間 […]
(40)続・検査で用いる統計 ②リスクとリスク比
「喫煙者のがん発症リスク」という表現をよく目にします。前回説明したオッズとはどう違うのでしょうか?続・検査で用いる統計 ②リスクとリスク比リスクとリスク比(risk ratio, RR)は以下のように定義さ […]