たんぱく質

分析化学Tips
(51)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ⑧ 試料が血漿でなければならない理由

1.血清ではいけないのか? 血漿と血清、言葉の響きも見た目もよく似ています。 採血して「室温で放置」すると、体内の止血機序と同じ作用が働き、採血管内で血液が固まって沈殿します。 その沈殿を「血餅」といい、上清の淡黄色の液 […]

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分析化学Tips
(50)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ⑦ 戦いは「いつ採血するか」から始まっている

アミノ酸測定では、いつ採血をしてもよいというわけではありません。 血漿遊離アミノ酸濃度の恒常性は高いのですが、概日リズム(サーカディアンリズム)があることも知られています。アミノ酸の中には、1日の中で約30%も濃度が変動 […]

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分析化学Tips
(47)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ④ アミノ酸分析計は正確無比!しかし測定時間が120分!

 臨床検査項目であるアミノ酸分画は、HPLCによる全自動アミノ酸分析計で測定されています。アミノ酸分析計の第一人者である日立ハイテクノロジーズの伊藤正人氏が、和光純薬時報で分析計について熱く・詳しく説明されていますのでご […]

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分析化学Tips
(46)シリーズ 血液中のアミノ酸測定の標準化 ③ なぜ血液(血漿)中のアミノ酸はバイオマーカーとなるのか

 ところで、これまで「血液中の」と書いてきました(シリーズの題名も「血液中のアミノ酸測定の標準化」です)が、私たちが扱う(扱わなければいけない)のは、血液の成分の一つである「血漿(けっしょう)」中のアミノ酸です。  血漿 […]

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コラム
90.化学遺産「日本に現存する最古のアミノ酸分析計」

 世界には遺産とよばれる場所がたくさんあります。なかでも世界遺産は有名ですね。文化遺産と自然遺産に分かれていて、日本では、1993年に法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島、白神山地に登録されたのを皮切りに、2023年1 […]

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分析化学Tips
(17)いまさら聞けない質量分析の「デコンボリューション」

 タンパク質をESI-MSで正イオン測定をすると、図のようなプロトン付加多価イオンが観測されます。最初はびっくりですが、デコンボリューションという操作をすれば、タンパク質の分子量が得られます。  デコンボリューションとは […]

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コラム
68.歴史は繰り返されるか?!「企業の研究所」

 会社などで組織のトップが変わると、必ずと言っていいほどその下の組織を改編します。これまでの仕組みを改善することですが、前任者のやり方を否定・修正していることにもなります。   私見ですが、組織の配置は上位者や外部の視点 […]

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分析化学Tips
(08)タンパク質の一次構造解析のための酵素消化 

  ショットガンプロテオミクスなどでタンパク質のアミノ酸配列の解析(一次構造解析)をする場合、酵素でペプチド結合を切断してペプチド断片を作成し、LC/MSやMS/MSでペプチドを同定していきます。 そのために、 […]

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分析化学Tips
(07)タンパク質のアミノ酸組成を調べる:加水分解 

  今回は、タンパク質の加水分解について説明します。  タンパク質のアミノ酸組成を調べるためには、ペプチド結合をすべて切断して、アミノ酸一つずつバラバラにします。強酸、高温条件で一昼夜反応させる酸加水分解で、ほ […]

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分析化学Tips
(06)誘導体化HPLC ③アミノ酸のD,L分析 

読者の方はよくご存じとは思いますが、アミノ酸構造はRC*H(NH2)COOHで、Rは側鎖といわれ、アミノ酸の種類ごとに異なります。そのためα炭素であるC*は不斉炭素で、グリシンなどを除いてアミノ酸は光学異性体であり、これ […]

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