71.見込みのある部下の教育(脅し方?!)

みなさん日々、部下の教育に悩まれているかと思います。今日は、私が実際に行っていた接し方を3つ紹介します。

 

1.冒頭に「この会議の目的はなにか?」と質問する。 

 これは、中身がよくわからない会議によばれて、自分がその会議の最上位者だったときに使いました。 

始まる前に「この会議の目的はなに?何を決めればいいの?」と聞きます。これだけで会議の空気はピリッと締まります。何度かそういう発言をしておけば、部下たちも、会議の目的をあらかじめ具体的に周知するようになります。社内だけではなく、社外との打合せでも、このような発言は有効であったように思います。(怖い奴が来たと思われた?!) 

もちろん結論を求めない会議(ブレインストーミングのようなもの)もありますが、いずれにせよ目的をはっきりと意識させることが大切です。 

 

2.とりあえず、「全否定」する 

 ヒラ社員(という言葉は今はないのかな?)が、研究所長やそれ以上にポジションの人へのプレゼンや昇格試験の事前課題について、その指導を求めに来たときによくやりました。 

ドラマだと、その資料(紙)を破り捨てるような感じですね。 

がんばって書いてきたのでしょうけれど、本質がずれていたり、言いたいことが全く伝わらなかったりするようなものがよくあります。資料を一つ一つ添削してあげるのではなく、少し議論して、本質を本人に理解させて、再度資料を作り直させます。 

自分の添削量が少なくなったなと判断したところで初めて、(昔でいうところの)赤ペンをいれてあげます。最初から丁寧に教えていては、部下はのびないと思っていました。 

 

3.君のいうことはよくわからないから「パワポ1枚にまとめて」 

 自分の調べたこと、考えたこと、やったことを詳しく説明してくれる人がいます。それはもちろんありがたいことなのですが、なかなか本質的なことが見えないことがあります。特に「あるある」ですが、自分が苦労・工夫した点をフューチャーしている人もいます。 

私はそれなりに理解できる(?)が他の人には伝わらないだろうなと思うことや、私ですら十分理解できないのだから他の人はまず理解できないだろうなとか、要するに相手を理解させる代物ではないということです。 

このようなとき、内容を1枚にまとめるように指示して帰ってもらいます。20枚程度のパワポを1枚にまとめる、5ページの資料を1ページに要約するのはかなり知恵を使うでしょう。でも、その作業で相手に伝えたいことが作成者にも明確に見えるはずです。 

また、新しい研究についても背景や計画(マイルストーン)を丁寧に教えてくれる人もいます。この場合も同様で、この研究がうまくいったら、どういう世界が開けるのかというビジョンを1枚描いてもらいました。進歩した社会を科学的視点でつくるのが、研究なのですから。 

部下に「本質は何か」を考えさせるきっかけになれば幸いです。

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