109. 真摯な姿勢
このコラムでも以前取り上げましたことがありましたが、麻雀ブーム、正確には「競技」麻雀ブームで、麻雀が明るいエンターテイメントになっています。この火付け役のひとつが、2018年から始まったMリーグであることは間違いありません。
参戦しているプロはMリーガーと呼ばれスター雀士なのですが、1年契約でチーム事情や個人の成績などの理由で、契約更新ができない場合もあります。
今年もある有名なプロが契約更新されずにMリーグを去りました。
魚谷侑未さん
その方が7月29日にXに投稿したものを引用します。
「昨日は私がプロテスト試験官をしてきたわけですが、私のプロテストの時の試験官は滝沢さんでチョンボしてしまった私に「これで合否が決まるわけじゃないから慌てなくて大丈夫」と声を掛けてくれた所から私のプロ人生が始まりました。私の生涯を決めてくれた言葉と言っても過言ではないです。人の生涯を預かる気持ちで試験官としてのお仕事と向き合う。私は、プロテスト試験官のお仕事とっても楽しかったです。何だか感慨深い三日間でした!」
少し解説をします。(私も詳しくはないのですが・・・)
魚谷さんは、トップクラスの実力と実績をもつ女流プロの一人で、Mリーグで個人成績が年間トップになったこともある方です。麻雀にはいくつか団体があり、魚谷さんは日本プロ麻雀連盟に所属していて、その団体が行っているプロ認定試験の試験官だったようです。筆記試験と実地試験(実際に麻雀を打つ)がり、彼女が受験したときの試験官だった滝沢(和典)さんもとても強い麻雀プロでMリーガーです。
さて、私も採用や昇格面接に10年以上たずさわってきましたが、魚谷さんのように真剣に相手のことを思いやっていたか?!と思い返しました。いろいろな状況があったとは思いますが、やはり、自分の仕事として、会社の為に面接をしてきていました。
会社(仕事)では上司として或いは先輩として、若い人たちを励ます言葉をかけてきたつもりです。「あの時に宮野さんが○○と言ってくれた言葉を今でも覚えています。うれしかったです。」と言われたことが何度もありました。こんな私でもなにかしらいい影響を与えていたならよかったと思う瞬間でした。
いずれにせよ、魚谷さん、滝沢さんの人柄に感銘をうけたので、みなさんに紹介したいと思った次第です。